「東京はナンバーワンのフィンテックハブになれる」 MASが東京でフィンテックイベントを開催

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2016/10/17

ソプネンドゥ・モハンティ氏

アジアのフィンテックハブとしての地位確立を目指す東京とシンガポールをつなぐイベント「Building Global FinTech Connections – Singapore with Japan」が、東京・丸の内で行われた。

主催は中央銀行にあたるシンガポール金融管理局(MAS=The Monetary Authority of Singapore)で、三菱東京フィナンシャル・グループが協賛。冒頭、本イベントの開催を支援した三菱東京UFJ銀行のアジア・オセアニア本部副本部長兼シンガポール支店長の三石基(みついしもとい)執行役員が挨拶をした後、三菱UFJフィナンシャル・グループの村林聡(むらばやしさとし)執行役専務グループCIOが、MUFGにおけるフィンテック分野の活動について紹介した。

フィンテックが広がるためにはディープテクノロジーが重要

MASからはソプネンドゥ・モハンティ最高フィンテック責任者が登壇。

まずフィンテックが進んだ未来の暮らしを描いた数分のビデオを上映。将来について、紙幣やコインは使わなくなり、「銀行(という場所・組織)ではなく、銀行サービスが重要になる」などと展望した。

そして過去5年の間、フィンテックは「決済」と「レンディング」が特に注目されてきたが、今後さらに広がり、浸透するためには「ディープテクノロジー」の充実が必要であると述べた。この「ディープテクノロジー」を充実させるうえで、「日本は一番の可能性をもっている国である」と呼びかけている。

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またフィンテックが「規制当局」「銀行」「国民」それぞれにとって何を意味するか、誰が受益者なのかという観点の重要性を説き、「今まではフィンテックというと個人のお客様にばかり焦点が当てられていたが、今後は中小企業を含む法人に広がる。分野の面でも、リテールだけでなく、保険、法人向けサービスなどに広がっていく」などと指摘した。

東京は人材が豊富なことを誇るべき

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テクノロジーを進化させる役割については、「政府ではなく民間企業やスタートアップが担うべきもの」と述べた。そして、規制当局が果たすべきは「デジタルIDをつくることだ」と指摘し、「これができないとフィンテックは成長しない」とまで言い切った。その上で、テクノロジーは急に生まれ、社会に急速に変化をもたらすことから、「スマートレギュレーションもつくらなければいけない」として、柔軟かつ迅速で、イノベーションの芽を摘まない規制のあり方を提案した。

そしてファンディング、資金調達についても当局の役割を指摘。政府としても調達が必要だし、スタートアップへの投資も重要だと述べている。

また人材面については「東京はスキルが豊富な人が多く、これは他の都市にはみられない。これは誇るべきであり、政府は人材の発掘や育成についても尽力を続けて欲しい」と話した。

最後に「これらのことを完璧に実行できる国があるとしたら日本」だと述べた。その理由として、金融庁という頼もしい当局があり、資金も、スキルもある。あとはデジタルIDの問題だけで、「ナンバーワンのフィンテックハブになれるはずだ」と訴えている。

ただし「差し支えなければ言わせて欲しい」として、「日本に足りないことがあるとすればオープンスタンダードがないことだ」とも指摘した。というのも、日本で何か商品やサービスができても、多くが「日本だけで使われる前提の下でできている」からだという。今後は「世界各地から使ってもらわなければいけないし、参加してもらわなければいけない」と呼びかけた。さらにサイバーセキュリティの重要性も指摘し、今後の課題として挙げた。

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