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【全22社一挙掲載】2019年にIPOを果たした海外ユニコーン企業の顔ぶれ(後編)

【全22社一挙掲載】2019年にIPOを果たした海外ユニコーン企業の顔ぶれ(後編)

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2019/11/07

2019年はテクノロジー系ユニコーンが続々とIPO(株式公開)を果たしており、一部には次のアマゾンが生まれるのではないかという期待も増している。

その中でも、ライドシェアのLyftとUber、SlackやZoom、Pinterestなどのウェブサービスで高い評価額がついたが、ヘルスケアやペットフード、あるいはフェイクミートの業界からもユニークな企業が名乗りを上げた。今回は、2019年9月22日時点でIPOを果たしたユニコーン企業22社を株式公開順に、前後編に分けて紹介する。

※【全22社一挙掲載】大型IPOが続く海外ユニコーン企業の顔ぶれ(前編)はこちら。
以下、番号は前編から続きます。

12.Slack(アメリカ)

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(画像出典:Slackウェブサイト

IPO日付:2019年6月20日
参考価格:1株あたり26ドル(約2,800円)
IPO評価:157億ドル(約1兆6,900億円)

業態 : 企業向けメッセージ&コミュニケーションプラットフォーム
創業 : 2009年

Slackは、ビジネス専用のコミュニケーションアプリを提供している。2019年2月に、日間アクティブユーザー数が全世界で1,000万人を超えた。

Slackでは、会社やチームなど組織単位で「ワークスペース」という個別の部屋を作る。「ワークスペース」にはそれぞれ独自のURLが生成され、ユーザーは「ワークスペース」ごとにアカウントを取得しパスワードを設定しログインする。この点が、これまでのコミュニケーションツールと違っている。また、マークダウン記法(テキストからWebで表現するためのHTMLを生成する記法)に対応していることもあり、特にITエンジニアの人気が高い。

同社は今回の上場に際し、新株発行による資金調達を行わず、既存の株式を取引所に登録する「直接上場」を選択した。同社の共同創業者、カル・ヘンダーソン氏によると「直接上場にしたのは、追加調達の必要がなかったから」としている。

13.Change Healthcare(アメリカ)

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(画像出典:Change Healthcareウェブサイト

IPO日付:2019年6月27日
IPO価格:1株当たり13ドル(約1,400円)
IPO評価:15億ドル(約1,615億円)

業態 : ヘルスケア・テクノロジー
創業 : 2005年

Change Healthcareは、医療業界向けにコスト削減と効率的なワークフローを実現するために、各種のソフトウェアやデータ分析、ネットワークソリューション、さらにテクノロジー系のサービスを提供するヘルスケア・テクノロジー企業。

2014年に、医療業界向けにソリューションを提供していたEmdeon社が同社を買収したが、その後、Emdeon社がChange Healthcareと社名を改めた。

膨大なネットワークとデータストアを活用できるテクノロジーを提供し、人工知能(AI)と機械学習で業務プロセスの無駄を省くことで運用効率と医療の費用対効果を高める。また、米国最大の臨床・金融ヘルスケアネットワークの1つであるIntelligent Healthcare Networkに接続し、電子医療記録システムや消費者向けヘルスケア・アプリケーションなどの複数のエンドポイントと統合し、患者のプライバシーを保護している。

また、2018年1月、ヘルスケア分野で最初のエンタープライズ規模のブロックチェーンネットワークを立ち上げ、クライアントが請求書の送信・送金をリアルタイムで追跡できるようにするとともに、大量のトランザクションに効率的なデータ整合性とセキュリティの向上にも役立てている。

14.The RealReal(アメリカ)

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(画像出典:The RealRealウェブサイト

IPO日付:2019年6月28日
IPO価格:1株あたり20ドル(約2,150円)
IPO評価:17億ドル(約1,830億円)

業態 : ブランド品委託販売
創業 : 2011年

The RealRealは、中古の高級品(アパレル、アクセサリー、ジュエリー、時計、アート、その他の家庭用品)をオンラインと少数の小売店で販売している。同社は2011年に当時62歳だったJulie Wainwright氏によって設立された。

同社では、商品の査定のため、ブランド品から宝石にいたるまで100人以上の専門家を雇用している。2018年に160万件の注文を処理したが、その平均注文額は446ドル(約4,800円)だった。

2018年の売上高は7,570万ドル(約81億円)で、2017年から44.8%増加した。2019年の第1四半期は2,320万ドル(約25億円)を売り上げている。ただし、コスト負担も大きく、まだ利益は生んでいない。

The RealRealは、特にミレニアル世代とZ世代(1990年代後半から2010年の間に生まれた世代)の消費者の間で高まりつつあるサステナビリティへの関心というトレンドを巧みに利用している。ボストン・コンサルティング・グループのリポートによると、Z世代の50%以上が中古品を売買している。

同社の販売の委託者のうち、56%が「環境への影響」や「高級品のライフサイクルの延長」を、同社を利用して販売する主な理由として挙げている。また、同社の販売委託者の64%がミレニアル世代だ。また同社は最近、循環経済を支援するためにイギリスのファッションデザイナー、ステラ・マッカートニーと提携した。

15.DouYu(中国)

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(画像出典:DouYuウェブサイト

IPO日付:2019年7月7日
IPO価格:1株当たり11.50ドル(約1,240円)
IPO評価:38億ドル(約4,090億円)

業態 : ゲームストリーミング・プラットフォーム
創業 : 2013年

中国の動画配信サービス最大手の1社で、ゲーム実況のライブ配信がメイン。ユーザー数は2019年第1四半期時点で約2.8億人、月間アクティブユーザー数(MAU)は約1.6億人を擁し、同四半期だけでもユーザー数が2,730万人(1日あたり平均30万人)増加している。

全ユーザーのうち、「投げ銭」(ユーザーがクリエイターにDouYu内の通貨である「魚刺」「魚丸」を使ってギフトするシステム)による課金ユーザーは600万人に上る。なお、2018年の総売上は36.54億人民元(約553億円)に達し、前年比93.8%増。

「DouYu」にはゲームクリエイターとユーザーがコミュニケーションできる機能が用意されている。例えば、ユーザーのコメントがリアルタイムに画面上を流れ、それに返信できたり、対戦結果を予想して投票できたりする。また、BBS(掲示板)を起ち上げてユーザー同士が交流することも可能。

なお、人気ランキングに入ったクリエイターや、毎月開催されるキャンペーンで優勝した際にはプラットフォーム内通貨で報酬が支払われるなど、暗号通貨を特定のコミュニティにうまく活用している。

16.Medallia(アメリカ)

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(画像出典:Medalliaウェブサイト

IPO日付:2019年7月18日
IPO価格:1株当たり21ドル(約2,260円)
IPO評価:25億ドル(約2,690億円)

業態 : 企業向けカスタマーエクスペリエンスソフトウエア
創業 : 2001年

Medalliaは、クライアント企業の顧客エクスペリエンスデータを収集、分析するツールを提供し、適切なアクションプランの設計をサポートしている。

クライアントには、Airbnb、Best Western、Delta、Four Seasons、Hilton、IBM、IHG、LEGO、Mazda、Mercedez Benz、PayPal、Samsung、Western Union、Zurichなど、B2B、B2C問わず多様な業界リーダーの約1,000社が名を連ねる。同社の顧客数と売上高は直近の1年間で20%伸びており、その大半はサブスクリプション会員による。

1月に終了した会計年度の売上高は20%増加して3億1,360万ドル(約337億円)。純損失は、販売およびマーケティング費用が26%増加したため、7,036万ドル(約75億円)から8,220万ドル(約88億円)に拡大した。

Medaliaの競合他社には、2018年9月にIPOしたSurveyMonkeyと、SAPがIPOの直前に2018年11月に80億ドルで購入したQualtricsがある。

17.Livongo(アメリカ)

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(画像出典:Livongoウェブサイト

IPO日付:2019年7月25日
IPO価格:一株当たり28ドル(約3,000円)
IPO評価:25億ドル(約2,690億円)

業態 : デジタル・ヘルスマネジメント
創業 : 2014年

Livongoは、プラットフォームテクノロジーを活用してユーザーが持つ慢性疾患をコントロールし、ライフスタイルの改善と医療費の節減をサポートしている。

同社は、糖尿病患者が血糖値を管理するのに役立つ糖尿病管理技術でよく知られている。患者の血糖値をチェックし、その結果に基づいてライフスタイルの改善を提案する。また、同社は、高血圧や体重増加などをチェックし、健康状態を管理するためのプログラムも提供している。

同社の糖尿病プログラムの会員数は2018年末時点で114,000人だったが、2019年3月までに164,000人に増加した。同社のクライアントには、自己保険付きの雇用主や医療制度、政府機関、労働組合が含まれ、2019年3月までに679の事業者、団体が利用している。

Livongoは、2018年に約6,890万ドル(約74億円)の売上高を計上、2017年の3,090万ドル(約33億円)の2倍以上の実績を上げた。ただし、利益を上げることはできず、2017年に1,690万ドル(約18億円)の損失を計上した後、2018年には3,340万ドル(約35億円)の損失を計上した。なお、今回のIPOに際しての目論見書によると、3月31日の時点で同社の累積赤字は1億2,860万ドル(約138億円)となっている。

Livongoは2018年に減量サポートのRetrofit Inc.を1,860万ドル(約20億円)で、行動健康アプリのmyStrengthを2,350万ドル(約25億円)で買収している。

また、Livongoは2019年、Amazonとのパートナーシップにより、HIPAA(アメリカの医療保険の携行と責任に関する法律)準拠のAlexaスキルキットを使用して、音声対応の血糖値管理システムを強化することを発表、Alexaに最新の血糖値または傾向について質問するオプションを提供した。同社は更に、音声対応の血圧管理システムを強化するとしている。

18.Health Catalyst(アメリカ)

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(画像出典:Health Catalystウェブサイト

IPO日付:2019年7月24日
IPO価格:一株当たり26ドル(約2,800円)
IPO評価:13億ドル(約1,400億円)

業態 : 医療機関向けデータ解析
創業 : 2008年

Health Catalystは、医療機関へデータ解析プラットフォームを提供し、データに基づく医療の決定や、臨床、財務、運用上の課題改善をサポートしており、文字通り、「触媒(カタリスト)」となることにコミットするとしている。

同社によると、2018年は1年間で250の医療プロジェクトをサポートし、コスト削減やオペレーションの改善などの効果を生んだという。2019年2月時点では115の医療機関にシステムを提供している。

同社の2018年の売上高は1億1,000万ドル(約118億円)に達した。また、2019年第2四半期には3,680万ドル(約39億円)の利益を上げている。

19.Dynatrace(アメリカ)

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(画像出典:Dynatraceウェブサイト

IPO日付:2019年7月31日
IPO価格:1株当たり16ドル(約1,700円)
IPO評価:45億ドル(約4,840億円)

業態 : デジタル・パフォーマンス管理
創業 : 1993年

Dynatraceは、クライアント企業のウェブシステムやマイクロサービスのアプリケーション、仮想化・クラウド基盤を、リアルタイムで監視・分析し、サービスの安定供給とユーザー体験の向上を実現するシステムを提供する。

監視・分析のすべてのオペレーションは自動化されており、ユーザーの操作状況や地理情報、ブラウザ、OS、サービスなどの単位で、人工知能(AI)がアプリケーションの応答時間、エラー発生率、負荷を1週または1日のパターンで学習している。その学習した値が自動的に基準値として設定され、誤差が出た場合に即座に原因を特定しアラートが発せられる。さらにこれをAIが分析する仕組みだ。

世界で金融機関、SaaS・クラウドサービス、放送・メディア、製造業、公的機関、ITなど、8,000社以上の企業に導入されている。

20.9F(中国)

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(画像出典:9Fウェブサイト

IPO日付:2019年8月15日
IPO価格:1株当たり9.50ドル(約1,020円)
IPO評価:21億ドル(約2,260億円)

業態 : 個人向けファイナンスサービス
創業 : 2006年

中国北京に本社を置く9Fグループは、当初のP2P レンディングから方向転換し、オンラインによる消費者金融サービスのプロバイダーとなっている。同社によると、その中核事業にはモバイルインターネット、ビッグデータテクノロジー、インターネット貸付などが含まれる。

また、9Fではクレジットの「9F ワンカード」の他、投資や分割払い、その他のモバイル金融サービスの「9Fウォレット」、そして香港と米国の株式投資を行える「9Fストック」などのサービスを提供している。

2019年第1四半期で1億7,940万ドル(約193億円)の売上高を計上し、昨年同期の1億5,900万ドル(約171億円)から大幅に増加した。

同社プラットフォームの登録ユーザー数は、2019年8月時点で7,670万人を超えると伝えられる。

21.SmileDirectClub(アメリカ)

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(画像出典:SmileDirectClubウェブサイト

IPO日付:2019年9月12日
IPO価格:1株当たり23ドル(約2,470円)
IPO評価:89億ドル(約9,580億円)

業態 : 歯列矯正サービス
創業 : 2013年

SmileDirectClubは、オーダーメイドの歯列矯正用マウスピースをユーザー宅に宅配し、歯科専門医が90日ごとにリモートで矯正状況をチェックするサービスを提供している。同社は創業以来70万人の顧客を獲得している。

ユーザーはマウスピースの製作に先立ち、全米にある300店のSmileShopで自分の笑顔の3D画像を撮るか、またはウェブサイトにアクセスして笑顔をスキャンして3D画像を作成しSmileDirectClubに送る。3D画像は歯科医または歯科矯正医によって確認され、そのユーザー専用のマウスピースが送られてくる。

SmileDirectClubでは、通常、4~14カ月かかる他の歯列矯正治療に比べ、同社の治療期間は平均6カ月であり、その必要費用1,895ドル(約20万4,000円)も、他の歯列矯正治療に比べ60%安いとしている。

なお、SmileDirectClubの2018年の売上高は4億3,220万ドル(約465億円)で、これは前年の1億4,700万ドル(約158億円)から大幅に増えた。ただし、損失も2017年の3,300万ドル(約35億円)から、2018年は7,500万ドル(約80億円)に拡大した。

22.Cloudflare(アメリカ)

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(画像出典:Cloudflareウェブサイト

IPO日付:2019年9月13日
IPO価格:1株当たり15ドル(約1,600円)
IPO評価:44億ドル(約4,740億円)

業態 : CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)サービスプロバイダー
創業 : 2009年

Cloudflareは、ウェブセキュリティやDNS、ネットワークなどを円滑に運営するためのCDNサービスを提供する。

同社の売上高は2016年に8,480万ドル(約91億円)、2017年に1億3,490万ドル(約145億円)、2018年に1億9,270万ドル(207億円)を計上し、急成長を遂げている。

一方、積極的に投資を続けた結果、純損失は 2016年に1,730万ドル(約18億円)、2017年に1,070万ドル(約11億円)、2018年に8,720万ドル(約93億円)を計上している。

2019年6月を終期とする上半期の売上高は前年同期の8,710万ドル(約93億円)から1億2,920万ドル(約139億円)へと48%アップ。一方で、純損失は2018年上半期が3,250万ドル(約35億円)、2019年上半期が3,680万ドル(約39億円)だった。

なお、同社は、IPOに先立ち、銃乱射事件の告知などに使われたと言われる投稿掲示板8chanへのサービスを打ち切っている。Cloudflareは厳密にはインフラだが、こうしたユーザーの行動によってそのサービスが毀損される可能性もある。

(※為替レート:2019年9月22日現在)

※【全22社一挙掲載】大型IPOが続く海外ユニコーン企業の顔ぶれ(前編)はこちら。

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