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ライドシェアサービスの新たな潮流?ブロックチェーンを活用したライドシェア

ライドシェアサービスの新たな潮流?ブロックチェーンを活用したライドシェア

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2019/07/03

Uber(ウーバー)を筆頭に注目を集めるライドシェアサービスに、ブロックチェーン技術を適用するプロジェクトが各所で進行中だ。今回は、「Mobility for All-すべての人に移動の自由と楽しさを-」を掲げるトヨタ自動車も注目しているモビリティ(移動)分野と、ブロックチェーン技術(分散型ネットワーク)について紹介する。さらに、現在進行中のライドシェア×ブロックチェーンの事例を紹介し、ライドシェアサービスの今後の行く末について考えていく。

トヨタも開発 ライドシェアにブロックチェーンを適用

MaaS(マース:Mobility as a Service)が現在注目されており、その発展に伴ってライドシェアやカーシェア、将来は自動運転タクシーなどの成長も期待されている。Uberもライドシェアなどのモビリティサービスを提供し、ドライバーがUberに手数料として運賃の25%を支払っている。ブロックチェーンを活用すれば、ドライバーと乗客とを直接マッチングすることが可能になるのだ。

ブロックチェーンを活用することで、ライドシェアやカーシェアを利用する際にスマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組み)が可能になる。トヨタ自動車が設立した研究所であるトヨタ・リサーチ・インスティテュート(Toyota Research Institute, Inc.:TRI)は、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディア・ラボと協力してブロックチェーン技術を開発。

TRIは、ブロックチェーンを主に自動運転車の開発やカーシェア、自動車保険の分野で活用することを想定している。ブロックチェーンを活用することによって、ユーザー間の透明性と信頼を生み出し、既存サービスで課されている手数料などの費用の削減を目指す。

すでに始動、ライドシェア×ブロックチェーン

TRIが研究開発を進める中、ライドシェアにブロックチェーンを活用した既存のプロジェクトを紹介する。

Arcade City(アーケードシティ/アメリカ)

ライドシェアサービスを提供している部分はUberと同様であるが、異なる点が2点ある。1点目はドライバーが自由に運賃を設定できる点、2点目が対価の支払いがアーケードトークンと呼ばれる独自通貨で行われる点だ。アーケードトークンはイーサリアムのブロックチェーン上で発行されており、スマートコントラクトの利用が可能だ。

Arcade Cityは、将来的にライドシェアに加えて配達サービスの提供や、サービス提供者がUberのような他のアプリから利用者情報を得ることができる機能も搭載する予定である。

La`Zooz(ラズーズ/イスラエル)

従来のUberやAirbnb(エアビーアンドビー)のようなプラットフォームでは、個人が得られる収益の約10~25%が差し引かれる場合が多い。しかし、La`Zoozはブロックチェーンなど分散型の技術を用いて、利用者の料金を下げると同時に、サービスを提供する個人の収益を上げようとしている。さらにLa`Zoozには、マイニングアプリがあることも注目するべきポイントだ。

マイニングアプリの主な目的は、「移動データを取得する」、「コミュニティ間でZoozトークンを作成して配布する」の2つである。トークンを受け取れる条件は、個人の移動データをLa`Zoozに送信するか、もしくは、コミュニティを成長させ、より多くのユーザーが移動データをLa`Zoozに送信できるようにすることだ。Zoozトークンの配布率は、その地域のLa`Zoozコミュニティがより成長するように設定されている。

La`Zoozは、単にライドシェアサービスを提供するだけではなく、La`Zoozのコミュニティを広げる工夫をしているのである。

VVShare(中国)

中国では、滴滴出行(DiDi:ディディチューシン)がライドシェアサービス事業において、大きなシェアを占めている。しかし、ドライバーは手数料として運賃の30%を滴滴出行に支払わなければならない。この課題に対してVVShareは、コミュニティ内のみで交換可能なVVSというトークンを発行する。乗客がサービスを利用した際の運賃はトークンで支払われ、法定通貨との両替も自由にできる仕組みを取っている。この仕組みにより、従来の手数料が1~5%程度にまで減額可能となった。

他にも、ブロックチェーンを活用したモビリティサービスとして、韓国のMVL(Mass Vehicle Ledge)が提供するアプリ「Tada」なども存在し、世界中で幅広く開発が進行中だ。モビリティサービスでは、前述のようなブロックチェーンを活用した手数料などの削減や周辺サービス・機能の取り込みといった動きが、今後さらに進む可能性がある。

ライドシェアの未来

Uberは2019年3月現在、ライドシェアや配車以外にも複数のサービスを開始しており、モビリティを最大限に活用したMaaSサービスを提供しようとしている。一方で、前述のArcade Cityなどのブロックチェーンを活用した新興サービスは、ドライバーの手数料を減額できる可能性がある。しかし、企業としては規模が小さく、提供サービスの範囲も狭いため、現時点ではUberを超えるほどの成長を実現できるかの見通しは立っていない。

今後、ブロックチェーン×ライドシェアのサービスを提供する企業が大企業と連携するなどの動きが起こった場合は、少し様相が変化するかもしれない。Uberに代表されるプラットフォーマーが、ブロックチェーンを活用したサービスを提供する企業とどのように競合、または連携していくのかが、一つの注目点になるだろう。

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