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AI、IoT、ブロックチェーンスタートアップが生み出す新たなビジネスモデル

AI、IoT、ブロックチェーンスタートアップが生み出す新たなビジネスモデル

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2019/05/15

「3大革新技術」 とされるAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ブロックチェーンによって、新たなビジネスモデルが急速に発展している。Google、Facebook、Appleなど大手IT企業が続々と先端技術の研究・開発に乗り出す中、スタートアップの参入により、革新的なビジネスモデルが生まれる可能性が高まっている。

「3大革新技術」が重要視されている理由

インターネットやクラウド、モバイルデバイス、SNSの普及に加え、自動運転車やスマートデバイスなどの開発が進むにつれ、AI、IoT、ビッグデータ、ブロックチェーンといった次世代技術が、テクノロジー産業のみならず、社会の在り方を変貌させる可能性を秘めているとして、急速に注目を集めている。

その中でも3大革新技術への関心が高まっている理由は、相互にあるいは他のテクノロジーと融合させることで、かつてない規模の「相乗効果」を生み出す可能性を持つからだ。

IoTは、既に多くの企業に新たなサービスや商品を提供する機会を提供している。何十億もの接続機器から得られる膨大なデータは、AIアプリケーションの向上に活用され、ブロックチェーン技術がIoTの情報保護やスマートコントラクトを可能にする。まさに、テクノロジーの民主化と、そこに接続可能なコミュニティーの形成が現実になるというわけだ。

「Google X」や「FAI(Facebook AI Research)」など、大手IT企業が続々と独自の研究・開発部門を設立しているほか、機械学習の計算能力の向上やクラウドのストレージ価格の引き下げなど、これらの技術の研究・開発環境が向上したことも、「様々なビジネスソリューションに役立つ技術」への期待を加速させている要因の1つだろう。

効率性の高いビジネスソリューションを提供するAI

次世代技術の活用は、特に公共部門・製造・運輸・金融・販売・自動車・消費財・医療といった分野で拡大している。

人間の思考に関連する認知機能(知覚、推論、学習、問題解決など)を実行する技術であるAIは、ビジネスソリューションとして関心が高く、主にデータ関連業務の効率化を目的とした導入が進んでいる。

マッキンゼー・グローバル・サーベイの調査 によると、約半数の回答者が「自社の組織が標準的なビジネスプロセスにAI技術を取り入れている」と回答したほか、さらに30%が「今後活用予定」と回答した。

日本でも実用化が進み、財務局が平成30年9月中旬~10月中旬にかけて全国計1,277社を対象に実施した先端技術(IoT、AI等)の活用状況に関する調査によると、既に23.1%がIoT、10.9%がAIを活用しているほか、それぞれ40%以上が「活用予定あるいは検討中」と回答した。また「最も重要な先端技術」 として、既に活用している企業のうち20%がIoT、7%がAIを挙げた。

単独で、あるいは大手企業とのパートナーシップを通じて、これらの次世代技術活用の起爆剤的な役割を果たしているのがスタートアップだ。

AI分野では、自然言語処理エンジン搭載で、Facebook MessengerやLINEに自動応答するAIチャットボット「ConciergeU」を開発したコンシェルジュ(Concierge)、人格をもったパーソナルAI「PAI」を提供するオルツ(Alt)、毎日のスケジュール管理や会議、販売まで幅広い業務をサポートするAIアシスタントプラットフォーム「Evie」を提供するEvie.aiなど、人間のアシスタントのような役割を果たすAI商品・サービスが増えている。

深層学習技術を活用し、データ分析・予測に基づいたソリューションを提案するアラヤ(Araya)は「Microsoft Innovation Award 2018」や「EY Innovative Startup 2018」を受賞した期待の新星だ。

機械への組み込みを前提にあらゆる環境で動作するAIアルゴリズム「Deep Binary Tree(DBT)」を開発したエイジング(Aising)は、超軽量化、高速データ処理など従来のAI技術では成し得なかった新境地を開拓し、アラヤ同様、Microsoft Innovation Award 2018やForbes Rising Star Awardなど数多くの賞を獲得している。

次世代技術と機器を接続するIoT

これまで人間が自ら行っていた作業やサポートを、テクノロジーによって「モノを視覚化」することで行うというのがIoTの概念だ。例えばセンサーを活用してデータをIoT化することで、精密度の高いデータ収集が行える。このデータをAIやビッグデータと組み合わせると、人間を遥かに上回る速度での分析や予測が可能になる。

ベンチャーデータベースCrunchbaseの調査 によると、既に2万6千社以上の新興企業が、新しい製品やサービスを立ち上げ、プラットフォームベースのビジネスモデルをサポートするための主要技術の1つとして、IoTを採用している。

大手企業では「産業のインターネット」をスローガンに掲げるゼネラルエレクトリック(GE)が12億ドル(約1,344億円)を投じ、IoTソフトウェア関連子会社を新設するなどIoTサービスの提供に積極的にとり組む一方、スタートアップを支援する目的で200万ドル(約2億2,400万円)を出資し「アルケミスト・アクセラレーター(Alchemist Accelerator)」を立ち上げている。

GEが出資しているスタートアップの1つに、建設企業向けスマートウェアラブルデバイスおよび分析ソフトウェアを開発するIoTrekがある。作業現場のIoT化で効率性を高め、生産性を向上させることが目的だ。人間と機械、資材をリンクさせリアルタイムでリソースを分析することで、より効率的で安全なプロジェクト計画が立てられる。

音声認識エンジンで火災や事故といった異常を警告するアビリセンス(AbiliSense)、自動車および部品メーカーから収集したデータを交換するプラットフォームを提供するオトノモ(Otonomo)、IoTセキュリティー技術で総額4,700万ドル(約52億6,400万円)を調達したアーミスセキュリティ(Armis Security)など、スタートアップが勢いを増している。

金融から医療、教育まで ブロックチェーンが作る新たなシステム

ブロックチェーン技術はビットコインに代表される仮想通貨やトークン、貿易金融など、従来の金融システムの枠に捉われない新商品やサービスを続々と生み出している。さらにスマートコントラクトからサプライチェーン、民泊、個人売買、投票システムまで、データ改ざん不可能という特性によるトラッキング機能を活かして、活用分野が拡大している。

「現金の代わりに仮想通貨やトークンを用いて売買あるいは融資を行う」という発想は、徐々に世界中に拡大しつつある。独自のトークン「DEB」を利用した Debitum Networkのブロックチェーン融資・投資プラットフォームは、安全で透明性の高い中小企業向けファイナンスソリューションとして、今後ますます需要が高まるものと予想される。

医療分野ではブロックチェーン技術によりゲノムデータを安全に保管するShivom、分子レベルのデータ収集・共有プラットフォームを提供するNano Visionなどが、新たな医療システムの構築に取り組んでいる。

ブロックチェーンは教育分野でも活用されている。イーサリアム基盤のスマートコントラクトを利用したODEMのプラットフォームは、各生徒の需要に合わせ、リアルタイムの授業やオンラインによるサポートを提供。時間やコストに縛られず、誰もが気軽に教育コンテンツにアクセスできる環境作りに取り組んでいる。

自動化・デジタル化がビジネスモデルの基盤を変える?

今後、「3大革新技術」 はさらに進化し、ビッグデータ、3Dプリント、5G(第5世代移動通信システム)、拡張現実(AR)、量子コンピューターといった次世代テクノロジーとともに、自動化やデジタル化をこれまでにない次元へと押し上げる可能性が極めて高い。

それに伴い、大手企業、スタートアップ間の競合あるいはパートナーシップも加速し、そこからさらに新しいサービスや商品が生まれると予測される。

5年後、10年後には、従来のビジネスモデルでは様々な理由から確立が困難だった透明性、不変性、低コスト、情報共有、効率性などが「ビジネスの常識」となり、働き方改革も含めたビジネスモデルの基盤そのものがまったく新しいものへと生まれ変わっているはずだ。

業務の効率化がコスト削減や人手不足緩和につながる反面、テクノロジーの進化が人間の業務におよぼす影響も大きな課題である。いつか訪れる「第5次産業革命」がどのようなものであるかを想像しつつ、今後の技術の進化と、ビジネスモデルの変革を注視していきたい。

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