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PayPayの発展から考えるスマホ決済の未来

PayPayの発展から考えるスマホ決済の未来

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2019/05/07

電子マネーやスマホ決済などキャッシュレス文化はここ数年大きく発展してきている。今回は、2018年12月に行われた「100億円あげちゃうキャンペーン」で話題となったスマホ決済アプリ「PayPay」を紹介しながら、今後スマホ決済がどのように拡大していくのかを考察する。

スマホ決済アプリ「PayPay」とは

PayPayとは、バーコードやQRコードを使って決済できるスマホ決済サービスである。アプリをダウンロード後、会員登録し、残金チャージなどを行うことによって対象加盟店で利用可能になる。支払方法は銀行口座からのチャージ、Yahoo!マネー、クレジットカードの3種類である。PayPay加盟店は毎月増えており、コンビニや家電量販店、飲食店など私たちの身近にある多くの店舗で対応している。

PayPayはどのように発展してきたか

PayPay株式会社はソフトバンク株式会社とヤフー株式会社の合弁会社として誕生し、2018年10月からPayPayの提供を開始した。PayPayはインド最大の決済サービス事業者Paytm(ペイティーエム)と連携しており、同社の技術を活用して日本におけるスマホ決済の仕組みを構築、サービスを拡大してきた。

PayPayの認知度を大きく向上させたのは2018年12月に行われた「100億円あげちゃうキャンペーン」だろう。このキャンペーンでは、PayPayでの支払いによって利用者全員に利用金額の20%相当のPayPayボーナスがキャッシュバックされた(1ヵ月間の上限5万円)。さらに、通常40回に1回(条件を満たせば10回に1回)の確率で当選する、利用金額の全額キャッシュバックが行われた。このキャンペーンには予想以上の反響があり、当初のキャンペーン期間は2018年12月から2019年3月末までの4ヵ月間の予定だったが、わずか10日でキャッシュバック金額が100億円に到達しキャンペーン終了となった。

ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズが行ったPayPayの利用動向調査では、PayPayの起動ユーザーは2018年12月3日時点では104万人程度だったが、キャンペーン開始初日の12月4日には約203万人と倍増し、週末(12月7日,8日)には約366万人に到達した。

その後も様々なニュースで取り上げられ話題となり、キャッシュバック金額の合計が上限の100億円に達した12月13日には、約471万人がアプリを起動した。このキャンペーンによって新規登録者数が増加し、2018年12月の1ヵ月間にPayPayを新規登録した約541万人のユーザーのうち、約90%にあたる489万人の登録日がキャンペーン期間の10日間に集中しているという結果になった。

このキャンペーンの目的はPayPayの認知度向上で、多くの媒体で取り上げられたことや、冬のボーナス時期であったこともあり多くの人の関心を集め、狙い通りPayPayの名前を世間に広めることに成功したと言えるだろう。

PayPayの今後の戦略

キャンペーンによる認知度向上は成功したが、今後のPayPayのさらなる普及のための課題も見えてきた。2018年12月の100億円キャンペーン終了後にクレジットカード不正利用の問題が起こり、PayPayのセキュリティ面での不安感が高まった。 不正利用の要因として、第三者が何らかの方法で入手したクレジットカード情報が悪用されたことが挙げられている。

これは、セキュリティコードの入力回数が無制限であったことが不正利用の拡大につながったのではないかと考えられている。そのためPayPay株式会社は不正利用対策として、セキュリティコードの入力回数制限、3Dセキュアの導入を行った。3Dセキュアとは、クレジットカード決済の際に専用のパスワードを入力することで本人認証を行うサービスである。3Dセキュアを利用するためには、事前にカード発行会社でパスワードの登録を行う必要がある。また、同社は不正利用された金額の全額を補償するとしている。ユーザーの側でも、新しいサービスを利用する際には、こういった事例を念頭に置いておく必要があるだろう。

また、さらなるユーザー獲得のため現在実施中である「第2弾100億円キャンペーン」(開催期間:2019年2月12日~2019年5月31日)や、ソフトバンクとヤフーの顧客基盤を利用した加盟店増加等の戦略のほか、新しい顧客層開拓のため地域に根ざした取り組みも行っている。

東京都墨田区では「すみだキャッシュレス実証実験プロジェクト」として、墨田区内の商店街約300店舗でPayPayでの決済が可能になっている(実施期間:2018年12月4日~2019年3月31日)。さらに、PayPayは中国のアリババグループのQR・バーコード決済サービスであるAlipayと連携しており、Alipayのユーザーは一部店舗を除いたPayPay加盟店での決済が可能である。Alipayユーザーである中国人観光客の来店を促進し、インバウンド消費(訪日外国人観光客による日本国内での消費活動)の取り込みも支援するとしている。この取り組みが成功すれば、商店街を利用する高齢者層に加えて、訪日中国人の顧客獲得が期待できるだろう。

PayPayは、企業としても「あらゆる小売店やサービス事業者、ユーザーにスマホ決済の利便性を提供し、日本全国どこでもキャッシュレスで買い物ができる世界を目指す」としている。

身近なチェーン店では、コンビニエンスストアのローソンが2019年3月26日からPayPayでの決済対応を開始する予定だと発表している。PayPay公式ホームページの受付フォームから、利用したい店舗をリクエストすることも可能なため、リクエストしてみると利用可能店舗が増える可能性もある。前述のクレジットカード情報が悪用された事例が示すように、不正利用を防止するためのセキュリティ対策強化は引き続き必要になってくるが、今後も誰もが知っているチェーン店から街の個人商店まで、PayPayを利用できる店舗は増加し、キャッシュレス決済の発展に貢献していくだろう。

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