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ブロックチェーンに欠陥? プライバシーを保護する匿名性暗号通貨

ブロックチェーンに欠陥? プライバシーを保護する匿名性暗号通貨

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2017/10/25

(写真=ktsdesign/Shutterstock.com)

ビットコインの価格が2017年8月30日に50万円を超え、ビットコインへの注目が非常に高まってきた。ビットコインの特徴の一つとして、個人情報を一切登録することなく保有・送金が可能で匿名性が高いことが挙げられる。しかし、ビットコインに用いられているブロックチェーン上には、どのアドレスからどのアドレスへいくら送金されたかなどの情報がすべて記録されている。ブロックチェーン上には、個人を特定可能な情報は記録されていないが、アドレスからその人の全ての取引記録を追跡することは可能である。そのため、アドレスと特定の個人情報が結びつけば、その個人の保有残高や送金記録を知ることができてしまい、匿名性を担保できるとは言いがたくなる。

匿名性暗号通貨の登場

ブロックチェーンは、匿名性を持った理想的な技術と考えられていたが、上記のような難点があるため、プライバシーに関わる個人情報などのデータをブロックチェーンに載せることに抵抗がある人もいる。そこで、ブロックチェーン上のデータのトランザクション(商取引)に新しい方式が適用された暗号通貨がある。それがZcash(ジーキャッシュ)、Monero(モネロ)、DASH(ダッシュ)などの匿名性暗号通貨である。匿名性暗号通貨を代表して、Zcashのトランザクション方式をビットコインと比較して簡単に説明する。ビットコインでは、使用されたコインを明確に特定し、ブロックチェーンの連鎖構造を作っていく。一方で、Zcashでは、ゼロ知識証明という方法によって、どのコインが使用されたのかという情報が隠されている。ゼロ知識証明では、インプット情報の全てを明らかにすることなく、インプットに対する計算を行ったことが証明される。Zcashでは、この証明を使用してユーザーのプライバシーを保護しながら取引を認証している。この認証方法は、プライバシー保護に効果があるだけでなく、複雑化しているスマートコントラクトの認証コストを抑えるためにも使用可能である。迅速に認証ができ、証明は小規模で済むため、認証処理の負担をかけることなく計算の完全性を保護することができる。

セキュリティ強化のための利用

暗号通貨Zcashの開発企業であるZcash Electric Coin Company(ZECC)は、世界最大の銀行JPモルガンと自身の持つエンタープライズ向けセキュリティ「Quorum」にZcashのゼロナレッジセキュリティーレイヤーを導入するためにパートナーシップを結んだ。JPモルガンが開発した「Quorum」にZcashのゼロ知識証明の暗号化技術を導入し、Quorumのセキュリティを強化するようだ。 また、匿名で政府、企業などに関する機密情報を公開するウェブサイトのWikileaks(ウィキリークス)が、Zcashの寄付受け入れに対応している。 このように、少しずつではあるが、匿名性暗号通貨が利用され始めている。

匿名性暗号通貨の負の側面と今後の展開

匿名性暗号通貨はプライバシーの保護を実現する一方で、一部では取引の透明性が失われる。実際に、匿名性暗号通貨は、チェーンアナリシスやブロックシーヤーなどのブロックチェーン分析ツールや、捜査機関が取引を追跡するための情報を隠ぺいできるように設計されている。そのため、匿名性暗号通貨には違法取引にまつわるマネーロンダリングに利用される可能性が存在する。匿名性暗号通貨によって匿名性を高めることは、プライバシーの保護につながるとともに、ダークマーケット拡大にもつながる諸刃の剣となることが懸念されている。

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