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ブロックチェーンの先へ、DAGが実現する未来

ブロックチェーンの先へ、DAGが実現する未来

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2017/10/24

(写真=YamabikaY/Shutterstock.com)

IOTA(アイオータ)やByteball(バイトボール)という暗号通貨をご存知だろうか。いま、ブロックチェーンとは異なる、DAG(有向非巡回グラフ)を利用した上記の暗号通貨が期待されている。ブロックチェーンでは、あるブロックに着目したときに、前後につながるブロックが必ず1つになるのに対し、DAGではブロックチェーンと同じように「向き」があるものの、あるブロックの前後には複数個のブロックが同時に連結可能という特徴がある。また、DAGでは、ビットコインのようなブロックサイズの概念がないため、理論上は無限の量のトランザクション(商取引)を処理することが可能である。現在ではビットコインの送金に数分、場合によっては数日かかることもあるのに対し、DAG構造を持った暗号通貨では、一瞬で送金することが可能である。

DAGが使用されている暗号通貨には、主要なものとしてIOTAとByteballが存在する。今回はこの2つの暗号通貨について説明をする。

IOTA -取引手数料が無料―

IOTAとは取引の決済やデータの転送に使える分散型の台帳である。IOTAでは、DAGに基づいたTangleと呼ばれる技術により、IoT機器間の取引にかかる小さな容量のデータのやり取りを独自の台帳に記録することで手数料を完全無料にしている。取引手数料が発生しない理由は、IOTAではビットコインのように取引の承認者である特定の採掘者グループが存在せず、利用者一人一人が取引の承認者であることに起因しているためである。
IOTAの特性(軽量性、手数料無料など)により、IOTAはIoTにとって完璧なソリューションと言われている。IOTAによって、機械同士で決済ができるだけでなく、分散型台帳を通してデータを安全に転送することも可能である。そのため、IOTAとIoT機器を活用することで、より柔軟にリアルタイムかつ細かな料金支払いが可能となる。例えば、レンタカーで走行距離分だけ数メートル刻みで支払いを行うこともできるようになる。

より汎用設計であるByteball

一方、ByteballはIOTAと異なり、トランザクションにわずかな手数料が発生し、ネットワーク上で、二重支払いを防ぐためにwitnessと呼ばれる重要なノードがある。Byteballでは承認方式としてPoW(Proof of Work)が利用されず、12人のwitnessが生成したメインチェーン(DAGの構造をしたもの)を基にトランザクションに重みを付け、二重支払いを防いでいる。witnessは手数料をインセンティブとして運用されている。

Byteballは、P2P(個人間取引)を通じた資金のやり取りが可能な暗号化プラットフォームにもなる。ByteballにはP2Pを利用してチャット上で支払いが可能という特徴に加え、チャットbot、botストアなどの機能もある。また、P2Pを利用した保険、P2Pを利用した賭け事などを行うことができる。 Byteballで最も注目されている仕組みとして、エアドロップがある。これは、Byteballの保有量に対して一定割合のByteballを、月に一度もらえるというものである。
また、IOTAがマイクロペイメントに特化した設計になっていることに対し、Byteballは、マイクロペイメントの機能性も持ちながら、より汎用性がある設計になっている。

IOTAとByteballの今後の課題

IOTAとByteballにも課題がある。まず両者とも新しい技術を使用しているため、セキュリティ面での検証が不十分である。実際に、IOTAはMITから脆弱性を指摘されており、課題が浮き彫りになっている。
Byteballにはwitnessのシステムの信頼性の他にも取引手数料の単価が固定されていることで、今後投機により価格が高騰した際に実用性に耐えうるかなどの不安点もある。しかし、他の暗号通貨にも当てはまるが、価格が安定することにより、「通貨」としての使いやすさも向上するだろう。

ブロックチェーンの先にあるかもしれないDAGを用いた暗号通貨から、今後も目が離せない。

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