ビットコインETFが米SECに承認される日は来るか?

ビットコインETFが米SECに承認される日は来るか?

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2017/05/02

(写真=g0d4ather/Shutterstock.com)

仮想通貨のビットコインETFが日の目を見るのは、どうやらまだ時期尚早らしい。少なくとも、米国内ではその見方が主流となっている様子だ。

米国証券取引委員会(米SEC)は2017年3月10日、Winklevoss Bitcoin TrustのビットコインETFの承認を見送り、同様に28日にはSolidXのビットコインETFを承認しない決定を公にした。

Winklevoss Bitcoin TrustのビットコインETFが承認されていれば、分散型の暗号通貨ビットコインと連動する世界初の為替取引ファンドになっていたが、その誕生はまだ先のことになった。市場関係者の中には新たな投資先候補の一つとして注目する動きもあっただけに、落胆や未来への希望など、反応はさまざまといった模様だ。

SECのビットコインETFへの懸念は「価格操作」と「詐欺」

ビットコインは2008年にサトシ・ナカモトの名前で発表された論文でその概念が示されて以来徐々に浸透してきた。日本政府は2016年に仮想通貨についての法制度を整備する方針を示し、その中でビットコインに貨幣の特徴を認めるなど、存在感を増してきていた。

ETFとしての投資先リストに名を連ねようとする挑戦はいったん、米SECの一連の決定で退けられた格好だ。しかし、米SECの今回の決定にはずいぶんと時間がかかった、との声もある。

実のところ、Winklevoss Bitcoin Trustを運営するウィンクルボス兄弟が現在のビットコインETFにつながる動きを示し始めたのは2013年。映画『ソーシャル・ネットワーク』でFacebook創設当初のマーク・ザッカーバーグとの交流や対立が描かれ、ウィンクルボス兄弟自身の知名度も高まって以降のころだ。

Winklevoss Bitcoin TrustのビットコインETFは、ビットコインを資産として保有し、ジェミニ・トラストがカストディアンとして保管するもの。10万株の「バスケット」でのみ発行され、適格な参加者のみが対象だったもので、すべての取引をビットコインの現物で行うものだったという。

米SECはWinklevossのBTC ETFを承認するためには「取引所は潜在的な商品またはデリバティブを取引する重要な市場とのサーベイランス契約を結ばなければならない」、また「市場は規制されなければならない」としている。また、米SECの懸念点として、市場における価格操作や詐欺の懸念も同様に指摘されている。

ビットコインETFの市場参入には2つのハードル

他方で、SolidXのBTC ETFについても、米SECは、WinklevossのBTC ETFの承認を見送ったのと、同じ理由で同じ結論を提示しているが、申請の内容には若干、差異もみられる。

米SECの文書によれば、SolidXのファンドではビットコインを主な資産としながらも、小額の現金も保有できるという。また10万株のバスケットのみで、適格な参加者のみを対象とするのは同様だが、ノン・デリバラブル・フォワード契約(NDF)でビットコインへのエクスポージャーのヘッジなどができることが明記されており、WinklevossのビットコインETFとは少し異なるようだ。

しかし前述のように、米SECが示した両ビットコインETFの承認見送りの理由については、ほぼ同じである。価格操作や詐欺の恐れが懸念であり、そのためのサーベイランス契約の締結や適切な規制が行われること、という2つの条件を満たさなければならないというのが米SECの見解だ。現時点ではそうしたハードルがクリアされておらず、承認がされなかった。

今後、どの地域の運用会社がこうした規制をクリアするか

ビットコイン取引への規制については、各地域で当局が動いている。中国国内でのビットコイン取引への規制に中国人民銀行が動いている他、日本でも仮想通貨の法整備が始まっているのは前述の通りだ。

ビットコインETFという新しい枠組みに対して当局が指針を示した。米国をはじめとする地域の企業がどのように対応し、サービスを始められるかに引き続き目が離せない。

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